ポジションの名前と役割(バックス編)



スクラム・ハーフ(9番)

9番と10番のことをハーフ団と呼びます。スクラムの近くにいるハーフということで、9番をスクラム・ハーフ(Scram Half)と言います。略して「ハーフ」と呼ばれることが多いです。ポジションの略号は「SH」です。

フォワードが密集で奪ったボールを上手くさばいてバックスに良いボールを提供しなければならないので、敏捷でなくてはなりません。「山椒は小粒でピリリト辛い」という感じの人がやります。また、試合を組み立てなくてはならないポジションなので、全体を良く見て、先を読むクレバーさが要求されます。

アタックではその敏捷さを活かし、相手の隙を付いて密集サイドを突破します。ディフェンスでは先を読める力を活かして、カバーディフェンスに大活躍します。また、サイドのディフェンスも担当するので、時には大男に果敢にタックルしなくてはなりません。

スクラム・ハーフ|スタンド・オフ|センター|ウィング|フルバック

スタンド・オフ(10番)

スクラムから「離れて立つ(Stand Off)」ハーフということから10番をスタンド・オフ・ハーフ(Stand Off Half)と言います。「スタンド・オフ」あるいは「スタンド」と略されます。ポジションの略号は「SO」です。

スタンド・オフがゲーム・メーカーをつとめることが多いです。密集でボールがマイボールになったときに、どのようなアタックを仕掛けるかをこの人が決定します。数多い選択肢の中から、全体の状況を見て、最適なアタックを瞬時に決断しなくてはなりません。それゆえ非常に高い戦術的センスが要求されます。

スタンド・オフはキックのスペシャリストでもあります。ハイパント、タッチへ逃げるキック、陣地を取るキックなどあらゆるキックが正確に蹴れなくてはなりません。

また、相手ディフェンスの隙を見つけたら、一気に駆け抜ける突破力とステップ・ワークも要求されます。

スタンド・オフと両センターの3人をフロント・スリーと呼びます。

スクラム・ハーフ|スタンド・オフ|センター|ウィング|フルバック

センター(12番、13番)

ハーフが1列目、スタンドが2列目、センターとウィングが3列目、フルバックが4列目と考えて、センターとウィングをスリークォーター(4列中の3列目)・バックといいます。12番と13番を真ん中にいるスリークォーター・バックということで、センター・スリークォーター・バック(Centre Three quarter Back)、略してセンターと言います。ポジションの略号は「CTB」です。

センターに要求される技能は極めて多岐に渡っています。一言で言えば豪快さと繊細さが必要とされます。

まず、ゲインラインをきってポイントを作りにいくために、タックルをはね跳ばして突進する力強さが要求されます。また、華麗なステップ・ワークでディフェンスの乱れを突いてゲインラインを突破します。ラインの人数が余ったとみるや俊敏なパスワークで外側にいるウイングをフリーにして存分に走らせます。

ディフェンスではトイメン(自分がマークすべき相手)が勝負に出てきた場合は確実にきついタックルをお見舞いします。センターが1対1で抜かれるようでは試合になりません。

また、フィールドの中央付近ではスタンドに代わって陣地を取るキックを蹴ることもしばしばです。

スクラム・ハーフ|スタンド・オフ|センター|ウィング| フルバック

ウィング(11番、14番)

11番と14番を両翼にいるスリークォーター・バックということでウィング・スリークォーター・バック(Wing Three quarter Backs)、略して「ウィング」と言います。ポジションの略称は「WTB」です。

ラグビーでは「One for All, All for One(一人は皆のために、皆は一人のために)」という言葉がありますが、この「One」というのはウィングではないかと思ったこともあります。フォワードが奪って、バックスが懸命に繋いだボールをゴールラインに持ち込むのはこの人の役目です。

それゆえ、チーム一の俊足であることがこのポジションをこなす人の絶対条件です。それに加えて切れ味鋭いステップを持ち、チームの「決定力」となれなければなりません。

また、ディフェンスでは、まずハーフとスタンドのキックをケア(警戒)し、それからトイメンのディフェンスにあがっていくという難しいディフェンスを要求されます。

スクラム・サイドアタックの際に、14番がアタック、11番がディフェンスとなることからか、派手なウィングが14番、地味なウィングが11番をつけることが多いです。

スクラム・ハーフ|スタンド・オフ|センター|ウィング|フルバック

フルバック(15番)

チームの中で最後尾に位置するのがフルバック(Full Back)です。ポジションの略称は「FB」です。

フルバックはまさに「最後の砦」です。ディフェンス・ラインを突破してきた相手選手を確実にタックルし、トライを防ぐのが最も大切な役目です。

キック・ディフェンスも重要です。相手が陣地を取りにくるキックをしっかりと処理して相手の狙いを阻止します。キックが不用意なものであれば、両翼にいるウィングと共に果敢にカウンター・アタックを仕掛けます。また、相手がハイパント攻撃に出た場合には、目前に岩のような大男が迫っても敢然とキャッチングを行ない、ボールをキープします。

アタックではマークのつかない「エキストラマン」としてラインに参加し、チャンスを広げます。決定力のあるフルバックならば、数十メートルのゲインをすることが可能です。

ラグビーのプレイヤーは組織的に動くことが多いですが、フルバックは比較的自由度が高く、一匹狼的な部分もあります。

フルバックと両ウィングの3人をバックスリーと呼びます。

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