数学II・数学B 第1問 [2]

「底の変換公式」なんて覚えてました? 私は忘れてました。

覚えてないと一発で終わりという問題は勘弁して欲しいですね。


[2] 対数関数

\begin{eqnarray*}f(x) & = & \log_2 x \\g(x) & = & \log_2 (x + a)\end{eqnarray*}

について考える。関数$y=g(x)$のグラフは,関数$y = f(x)$のグラフを$x$軸方向に[ テト ]だけ平行移動したものである。ただし$a > 0$とする。


$g(x) = f(x + a)$だから$g(x)$$f(x)$$x$軸方向に$-a$だけ平行移動したものです。

答 [ テト ] = $-a$

$f(x)$$g(x)$について考えてくようなので、グラフ書きましょう。ブツブツと呟きながら「えーと$f(x)$$x = 2$で1になって$x = 4$で2になるから」てな感じで書きます。こんな感じ。

y=f(x)、y=g(x)のグラフ

対数関数だからグラフがすぐ寝ちゃうとか、$x$が大きくなると$f(x)$$g(x)$の差が急激に小さくなるとか解りますね。これで感じをつかみながら解いてくのが王道です。

でもセンター試験の指数・対数って邪道だからグラフ書いても余り意味ないんです。「ぼくコンピュータ」とか呟いてひたすら解くだけ。悲しい。


(1) $F(x) = g(x) - f(x)$とする。
$F(2) = 1$となるのは,$a = \mbox{[ ナ ]}$のときである。
$F(1) = 2F(3)$となるのは,$a = \mbox{[ ニ ]}$のときである。


出題者は$g(x)$$f(x)$の差を$F(x)$とおきました。まずは$x = 2$$g(x)$$f(x)$の差が1になるのはどんなときか聞かれてます。

グラフを真面目に書いた人は「$f(x)$$x = 2$で1になって$x = 4$で2になる」でヒラメいて$a = 2$と答がすぐ出ます。

答 [ ナ ] = 2

ヒラメかない場合は計算します。

\begin{eqnarray*}F(2) & = & g(2) - f(2) \\& = & \log_2 (2+a) - \log_2 2 \\& = & \log_2 (2+a) - 1\end{eqnarray*}

だから

\begin{eqnarray*}F(2) & = & 1 \\\log_2 (2+a) - 1 & = & 1 \\\log_2(2+a) & = & 2 \\2+a & = & 2^2 \\2+a & = & 4 \\a & = & 2\end{eqnarray*}

となります。

次の$F(1) = 2F(3)$は計算するしかないですね。

\begin{displaymath}F(1) = \log_2(1+a) - \log_2 1 = \log_2(1+a) - 0 = \log_2(1+a) \end{displaymath}

\begin{displaymath}F(3) = \log_2(3+a) - \log_2 3 \end{displaymath}

なので、

\begin{eqnarray*}F(1) & = & 2F(3) \\\log_2(1+a) & = & 2\{\log_2(3+a) - \log...... + a^2 \\a^2 - 3a & = & 0 \\a(a- 3) & = & 0 \\a & = & 3\end{eqnarray*}

となって$a = 3$が求まります。最後のところで出題文の条件「ただし,$a > 0$とする」を用いました。

答 [ ニ ] = 3


(2)次に

\begin{displaymath}h(x) = \log_4 (4x+b)\;\;\; (b > 0) \end{displaymath}

とする。$g(1) = h(1)$${\displaystyle g\left(\frac{1}{2}\right) = h\left(\frac{1}{2}\right) }$となるのは

\begin{displaymath}a = \frac{\mbox{[ ヌ ]}}{\mbox{[ ネ ]}}\mbox{, } b = \frac{\mbox{[ ノハ ]}}{\mbox{[ ヒフ ]}}\end{displaymath}

のときである。


まずは$g(1) = h(1)$を書き下してみましょうか。

\begin{eqnarray*}g(1) & = & h(1) \\\log_2(1+a) & = & \log_4(4 + b)\end{eqnarray*}

うーん。ここで一歩も進めん。両辺の底が違うから比較ができない。困った困った。そうだ!教科書には「底の変換公式」が載ってた。でも覚えてないや。ハリー・ポッターだったら「アクシオ!数学の教科書よ来い!」で呼び寄せられるのに・・・

こんな妄想に入ったらもうおしまいです。だいたい数学の教科書を開いたらカンニングです。気分を切り替えるために別の問題にいきましょう。解ける問題を全部解いて戻ってくれば、余裕ができて良い考えが浮かぶかもしれません。ということで説明休憩・・・

・・・さて休憩終了。解ける問題を解いて戻ってきたことにしましょう。

$\log_2(1+a) = \log_4(4+b)$と両辺の底がそろってないのが厄介です。なんとかそろえたいですね。恐らく$\log_4(4+b)$の底を2にするんだろうという気がします。

そこで藁にもすがる思いで$\log_4(4+b) = X$とおいてみると

\begin{eqnarray*}\log_4(4+b) = X & \Longleftrightarrow & 4^X = 4 + b \\& \L......\& \Longleftrightarrow & \log_4(4+b) = \frac{1}{2}\log_2(4+b)\end{eqnarray*}

と底の変換ができました。「底を2にするんだ」と強く念じて$4^X$$2^{2X}$にするところがミソですか。

これで

$\displaystyle g(1)$ $\textstyle =$ $\displaystyle h(1)$  
$\displaystyle \log_2(1+a)$ $\textstyle =$ $\displaystyle \log_4(4+b)$  
$\displaystyle \log_2(1+a)$ $\textstyle =$ $\displaystyle \frac{1}{2}\log_2(4+b)$  
$\displaystyle 2\log_2(1+a)$ $\textstyle =$ $\displaystyle \log_2(4+b)$  
$\displaystyle \log_2 (1+a)^2$ $\textstyle =$ $\displaystyle \log_2(4+b)$  
$\displaystyle (1+a)^2$ $\textstyle =$ $\displaystyle 4+b$ (1)

と使える条件が一つ導けました。

続いて${\displaystyle g\left(\frac{1}{2}\right) = h\left(\frac{1}{2}\right) }$の方は

\begin{displaymath}g\left(\frac{1}{2}\right) = \log_2\left(\frac{1}{2} + a\right) \end{displaymath}

\begin{displaymath}h\left(\frac{1}{2}\right) = \log_4(2 + b) \end{displaymath}

で、さっきと同様に

\begin{eqnarray*}\log_4(2+b) = X & \Longleftrightarrow & 4^X = 2+b \\& \Lon......\& \Longleftrightarrow & \log_4(2+b) = \frac{1}{2}\log_2(2+b)\end{eqnarray*}


となるので

$\displaystyle g\left(\frac{1}{2}\right)$ $\textstyle =$ $\displaystyle h\left(\frac{1}{2}\right)$  
$\displaystyle \log_2\left(\frac{1}{2} + a\right)$ $\textstyle =$ $\displaystyle \frac{1}{2}\log_2(2+b)$  
$\displaystyle \left(\frac{1}{2} + a\right)^2$ $\textstyle =$ $\displaystyle 2+b$ (2)

となります。

で(1)-(2)から

\begin{eqnarray*}(1+a)^2 - \left(\frac{1}{2} + a\right)^2 & = & 2 \\1+2a+a^2 ......ght) & = & 2 \\a + \frac{3}{4} & = & 2 \\a & = & \frac{5}{4}\end{eqnarray*}

$a$が求まります。

${\displaystyle a = \frac{\mbox{[ ヌ ]}}{\mbox{[ ネ ]}} = \frac{5}{4} }$

これを(1)に代入して

\begin{eqnarray*}\left(1 + \frac{5}{4}\right)^2 & = & 4+b \\\left(\frac{9}{4}......b & = & \frac{81}{16} - \frac{64}{16} \\b & = & \frac{17}{16}\end{eqnarray*}

$b$が求まります。

${\displaystyle b = \frac{\mbox{[ ノハ ]}}{\mbox{[ ヒフ ]}} = \frac{17}{16} }$

いやあ、何とか解けましたねえ。藁をもつかむ思いで何でもやってみろということでしょうか。

それでも一応「底の変換公式」に触れときますか。それは

\begin{displaymath}\log_a b = \frac{\log_c b}{\log_c a} \end{displaymath}

です。

何かの拍子でこれを覚えてれば、

\begin{displaymath}\log_4(4+b) = \frac{\log_2(4+b)}{\log_2 4} = \frac{\log_2(4+b)}{2} \end{displaymath}

が一発で導けます。便利べんり。

でも、この公式を覚えてる自分の姿を思い浮かべるとゾッとします。取り憑かれたように「ログa底bはログc底b分のログc底a」を繰り返してそうな気が。

これを避けるためには導けるようにしとくしかない。一念発起してやってみましょう。問題の状況を一般化すればできるはず。

$\log_a b = X$とおけば$a^X = b$です。ここで「底を$c$にするんだ」と強く強く念じましょう。そうすれば$c^Y = a$となる$Y$が解れば$a^X = (c^Y)^X = b$と書けてなんとかなりそうです。

そうなる$Y$は何かなあと考えるまでもなく対数の定義を思い出せば$Y=\log_c a$です。ということで$(c^{\log_c a})^X = c^{X\cdot\log_c a} = b$となるので、$\log_c b = X\cdot\log_c a$すなわち${\displaystyle X = \frac{\log_c b}{\log_c a}}$が導けます。

こんな複雑な導出しなくても、センスのある人なら対数の意味から考えて公式に辿り着けるはず。しかし、そんなにセンスがない私のようなのは、取り敢えず数式で納得しといて後から意味的に納得します。何回か問題解いたりしたら納得できるようになるでしょう。


せぎてつ伝言板
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最終更新日 : 2002年11月6日(水)