数学II・数学B 第3問

悪問なのか良問なのか判断がつかない問題。好きか嫌いかと聞かれれば嫌いです。

第3問 (選択問題)(配点 20)
四面体の四つの頂点を,O,L,M,Nとする。線分OLを2:1に内分する点をPとし,線分MNの中点をQとする。aとbを1より小さい正の実数とする。線分ONをa:(1-a)に内分する点をRとし,線分LMをb:(1-b)に内分する点をSとする。$\vec{l} = \vec{OL}$$\vec{m} = \vec{OM}$$\vec{n} = \vec{ON}$とおく。

さて、長々とした条件が呈示されました。「問題を解くときは図を書け!!」というのがかねてからの私の主張なので、条件を読みながら図を書きましょう。こんな風になりますね。
四面体の図
普通は図を書くと見通しが良くなってイイことが多いんですが、この問題ではそうでもありません。図形的意味なんかは全く無視してひたすら数式変形をすれば解けてしまいます。この辺が私がこの問題を好きになれない理由です。

(1)
\begin{eqnarray*}\vec{RS} & = & (\mbox{[ ア ]} - \mbox{[ イ ]})\vec{l} + \mbox......rac{\mbox{[ コ ]}}{\mbox{[ サ ]}} - \mbox{[ シ ]} \right)\vec{n}\end{eqnarray*}が成立する。

簡単なベクトル計算です。順番にやっつけてきます。
まずは
\begin{displaymath}\vec{RS} = \vec{OS} - \vec{OR} \end{displaymath}
なので$\vec{OS}$$\vec{OR}$を求めます。
Sは線分LMをb:(1-b)に内分する点なので
\begin{eqnarray*}\vec{OS} & = & \vec{OL} + b\vec{LM} \\& = & \vec{OL} + b(\......= & (1-b)\vec{OL} + b\vec{OM} \\& = & (1-b)\vec{l} + b\vec{m}\end{eqnarray*}
となります。Rは線分ONをa:(1-a)に内分する点なので
\begin{displaymath}\vec{OR} = a\vec{ON} = a\vec{n} \end{displaymath}
です。
したがって
\begin{eqnarray*}\vec{RS} & = & \vec{OS} - \vec{OR} \\& = & \{(1-b)\vec{l} ......ec{m}\} - a\vec{n} \\& = & (1-b)\vec{l} + b\vec{m} - a\vec{n}\end{eqnarray*}
となります。
$\vec{RS} = (\mbox{[ ア ]} - \mbox{[ イ ]})\vec{l} + \mbox{[ ウ ]}\vec{m} - \mbox{[ エ ]}\vec{n} = (1-b)\vec{l} + b\vec{m} - a\vec{n}$
続いて$\vec{RP}$にいきます。$\vec{RP} = \vec{OP} - \vec{OR}$で、$\vec{OR}$は求まっているので、$\vec{OP}$を求めます。
Pは線分OLを2:1に内分する点なので
\begin{displaymath}\vec{OP} = \frac{2}{3}\vec{OL} = \frac{2}{3}\vec{l} \end{displaymath}
です。したがって
\begin{eqnarray*}\vec{RP} & = & \vec{OP} - \vec{OR} \\& = & \frac{2}{3}\vec{l} - a\vec{n}\end{eqnarray*}
です。
$\vec{RP} = \frac{\mbox{[ オ ]}}{\mbox{[ カ ]}}\vec{l} - \mbox{[ キ ]}\vec{n} = {\displaystyle \frac{2}{3}\vec{l} - a\vec{n}}$
$\vec{RQ}$も同様に求めます。Qは線分MNの中点なので
\begin{eqnarray*}\vec{OQ} & = & \vec{OM} + \frac{1}{2}\vec{MN} \\& = & \vec......1}{2}\vec{ON} \\& = & \frac{1}{2}\vec{m} + \frac{1}{2}\vec{n}\end{eqnarray*}
です。したがって
\begin{eqnarray*}\vec{RQ} & = & \vec{OQ} - \vec{OR} \\& = & \left( \frac{1}......& = & \frac{1}{2}\vec{m} + \left(\frac{1}{2} - a\right)\vec{n}\end{eqnarray*}
です。
$\vec{RQ} = \frac{\mbox{[ ク ]}}{\mbox{[ ケ ]}}\vec{m} + \left(\frac{\mbox{[ コ......c{n} = {\displaystyle \frac{1}{2}\vec{m} + \left(\frac{1}{2} - a\right)\vec{n}}$

(2) 以下 $\vec{l} = (1, 0, 0)$$\vec{m} = (0, 1, 0)$$\vec{n} = (0, 0, 1)$の場合を考える。
点Sが3点P,Q,Rの定める平面上にあるとする。このとき,$\vec{RS}$は実数xとyを用いて $\vec{RS} = x\vec{RP} + y\vec{RQ}$と 表せる。これより
\begin{displaymath}x = \frac{\mbox{[ ス ]}}{\mbox{[ セ ]}}(1 - b),\;\;\;y = \mbox{[ ソ ]}b\;\;\;\mbox{となり,$a$と$b$は}\end{displaymath}
\begin{displaymath}\mbox{[ タチ ]} + \mbox{[ ツ ]} - \mbox{[ テト ]} = 0 \end{displaymath}
を満たすことがわかる。

ベクトル$\vec{l}$$\vec{m}$$\vec{n}$に値が与えられました。図に書きましょう。
四面体の図
後で解りますが三つのベクトルが互いに垂直というのがミソになってます。
さて、まずはSが3点P、Q、Rの定める平面上にある場合を考えましょう。
P、Q、Rが定める平面上の点が
\begin{displaymath}x\vec{RP} + y\vec{RQ} \end{displaymath}
で表せるというのはいいですかね。イメージ図を書くと
こうなります。二つの独立なベクトルがあれば平面が定まるということなんですね。空間図形の問題を解くときに使うことがあるので習熟しておくと良いでしょう。
問題に戻ります。いまP、Q、R、Sが同一平面上にあるので $\vec{RS} = x\vec{RP} + y\vec{RQ}$が言えます。(1)で求めた値を代入して
\begin{eqnarray*}\vec{RS} & = & x\vec{RP} + y\vec{RQ} \\(1-b)\vec{l} + b\ve......c{m} + \left\{-ax + \left(\frac{1}{2} - a\right)y\right\}\vec{n}\end{eqnarray*}
が言えます。
ここで$\vec{l}$$\vec{m}$$\vec{n}$が独立なので(すなわち、いずれも平行でないし、絶対値も0でないので)、この式の両辺にある$\vec{l}$$\vec{m}$$\vec{n}$の係数は互いに等しくないといけません。ベクトルの独立は重要なポイントなのできちんと押さえとくと良いでしょう。
目先の問題を解くことに戻ると、両辺の係数が等しいことから
\begin{displaymath}1-b = \frac{2}{3}x,\;\;\;b = \frac{1}{2}y,\;\;\; -a = -ax + \left(\frac{1}{2} - a\right)y \end{displaymath}
が言えます。
最初の式から$x = {\displaystyle \frac{3}{2}(1-b)}$、次の式から$y = 2b$が解ります。
$x = \frac{\mbox{[ ス ]}}{\mbox{[ セ ]}}(1 - b) = {\displaystyle \frac{3}{2}(1 - b)},\;\;\;y = \mbox{[ ソ ]}b = 2b$
これらを最後の式に代入して
\begin{eqnarray*}-a & = & -ax + \left(\frac{1}{2} - a \right)y \\& = & -a\c......c{1}{2}ab + b \\0 & = & -a - ab + 2b \\0 & = & ab + a - 2b\end{eqnarray*}
が求まります。
$\mbox{[ タチ ]} + \mbox{[ ツ ]} - \mbox{[ テト ]} = ab + a - 2b = 0$

さらに$\vec{RP}$$\vec{RQ}$が垂直になるのは
\begin{displaymath}a = \frac{\mbox{[ ナ ]}}{\mbox{[ ニ ]}},\;\;\;b = \frac{\mbox{[ ヌ ]}}{\mbox{[ ネ ]}}\end{displaymath}
のときであり,

$\vec{RP}$$\vec{RQ}$が垂直になるのは内積の値が0になるときです。内積を計算しましょう。
\begin{displaymath}\vec{RP}\cdot\vec{RQ} = \left(\frac{2}{3}\vec{l} - a\vec{n}\r......rac{1}{2}\vec{m} + \left(\frac{1}{2} - a\right)\vec{n}\right\} \end{displaymath}
ですね。ここで$\vec{l}$$\vec{m}$$\vec{n}$が互いに垂直であることを思い出します。すなわち$\vec{l}\cdot\vec{m} = 0$$\vec{m}\cdot\vec{n} = 0$$\vec{n}\cdot\vec{l} = 0$がいえます。このことを頭に入れて上の式を計算すると
\begin{eqnarray*}\vec{RP}\cdot\vec{RQ} & = & \left(\frac{2}{3}\vec{l} - a\vec{......ght)\vert\vec{n}\vert^2 \\& = & a\left(a - \frac{1}{2}\right)\end{eqnarray*}
です。ベクトルの大きさは1なので$\vert\vec{n}\vert^2 = 1$はいいですね。$\vec{RP}$$\vec{RQ}$が垂直になるにはこれが0になれば良いので${\displaystyle a = \frac{1}{2}}$になれば良いです。
${\displaystyle a = \frac{\mbox{[ ナ ]}}{\mbox{[ ニ ]}} = \frac{1}{2}}$
「a、bを求めろと言われてるのにaだけで垂直が言えるのはなんで〜?」と不安になりますが、これで良いのです。図をみるとP、Qは定点なので、$\vec{RP}$$\vec{RQ}$が垂直になる条件はRの位置だけで決まります。そしてRの位置はaのみによって決まるのです。
bの値はSがP、Q、Rが定める平面上にあるという条件から決まります。そのための条件は前に求めた
\begin{displaymath}ab + a - 2b = 0 \end{displaymath}
です。これに$a = {\displaystyle \frac{1}{2}}$を代入して
\begin{eqnarray*}\frac{1}{2}b + \frac{1}{2} - 2b & = & 0 \\-\frac{3}{2}b + \frac{1}{2} & = & 0 \\b & = & \frac{1}{3}\end{eqnarray*}
とbが求まります。
$b = \frac{\mbox{[ ヌ ]}}{\mbox{[ ネ ]}} = {\displaystyle \frac{1}{3}}$

このとき$\vec{PQ}$$\vec{RS}$の内積は${\displaystyle \vec{PQ}\cdot\vec{RS} = \frac{\mbox{[ ノハヒ ]}}{\mbox{[ フヘ ]}}}$となる。

とってつけたように$\vec{PQ}\cdot\vec{RS}$が出てきました。実際、とってつけたんでしょう。まず$\vec{PQ}$を求めときます。
\begin{eqnarray*}\vec{PQ} & = & \vec{RQ} - \vec{RP} \\& = & \left\{\frac{1}...... & -\frac{2}{3}\vec{l} + \frac{1}{2}\vec{m} + \frac{1}{2}\vec{n}\end{eqnarray*}
また、前の設問から${\displaystyle a = \frac{1}{2}}$${\displaystyle b = \frac{1}{3}}$なので
\begin{eqnarray*}\vec{RS} & = & (1-b)\vec{l} + b\vec{m} - a\vec{n} \\& = & ......= & \frac{2}{3}\vec{l} + \frac{1}{3}\vec{m} - \frac{1}{2}\vec{n}\end{eqnarray*}
です。あとは計算。ここでも$\vec{l}$$\vec{m}$$\vec{n}$が互いに垂直であることを用います。
\begin{eqnarray*}\vec{PQ}\cdot\vec{RS} & = & \left(-\frac{2}{3}\vec{l} + \frac......}{4} \\& = & \frac{-16 + 6 - 9}{36} \\& = & \frac{-19}{36}\end{eqnarray*}
$\vec{PQ}\cdot\vec{RS} = \frac{\mbox{[ ノハヒ ]}}{\mbox{[ フヘ ]}} = {\displaystyle \frac{-19}{36}}$
色々と書きましたが「問題を解く」ことに集中するなら、ひたすら計算すれば解けます。

せぎてつ伝言板
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最終更新日 : 2001年7月1日(日)
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