数学I・数学A 第2問 [1]

「割り算しろ」という問題。こんなヒネリのない問題を出題していいの?

第2問(必答問題)(配点 40)
[1] $a$を実数とし,$x$の整式$A$$B$
\begin{eqnarray*}A & = & x^3 + 5x^2 + a^2x + a^2 - 6a + 20 \\B & = & x^3 + (a^2 + 5)x + a^2 - 6a + 30\end{eqnarray*}
とする。このとき
\begin{displaymath}A - B = 5(x + \mbox{[ア]})(x - \mbox{[イ]}) \end{displaymath}
である。

単純に計算すれば良いです。$A-B$
\begin{displaymath}\begin{array}{rrclllllll}& A & = & x^3 & + & 5x^2 & + & a^......0 \\ \hline& A-B & = & & & 5x^2 & - & 5x & - & 10\end{array}\end{displaymath}
なので
\begin{displaymath}5x^2 - 5x - 10 = 5(x^2 - x - 2) = 5(x+1)(x-2) \end{displaymath}
となります。
$ A - B = 5(x + \mbox{[ア]})(x - \mbox{[イ]}) = 5(x+1)(x-2) $

(1) $P=x + \mbox{[ア]}$とし,$A$$P$で割り切れるとする。このとき
\begin{displaymath}a = \mbox{[ウ]}\mbox{,}\;\;\;\;\;A = (x^2 + 4x + \mbox{[エオ]})P \end{displaymath}
である。

$A$$P$で割り切れるときの$a$の値と式の形を求めよというお馴染みの問題。組立除法を使うと一気に解けます。
組立除法は下のようになって$A$$P$で割ったときの余りが$-6a+24$、商が$x^2 + 4x + a^2 - 4$と解ります。
Aの組立除法
$A$$P$で割り切れるためには
\begin{eqnarray*}-6a + 24 & = & 0 \\a & = & 4\end{eqnarray*}
で、このときの商は
\begin{displaymath}x^2 + 4x + a^2 - 4 = x^2 + 4x + 4^2 - 4 = x^2 + 4x + 12 \end{displaymath}
です。
$ a = \mbox{[ウ]} = 4\mbox{,}\;\;\;\;\;A = (x^2 + 4x + \mbox{[エオ]})P = (x^2 + 4x + 12)P $

さらに,
\begin{displaymath}B = (x^2 - x + \mbox{[カキ]})P \end{displaymath}
であり,$A$$B$はともに$P$で割り切れる。

この問題の背景を強引に求めるとすると、この設問でしょうか。
いま「$A-B$$P$で割り切れる」と「$A$$P$で割り切れる」が解っています。そうしたら当然「$B$$P$で割り切れる」が成り立ちます。
ちょっと考えれば解ることで、そんなに重要じゃないですね。でもまあ、ここに思い至ると次のように式変形して解いてみようかなという気になるでしょう。
\begin{eqnarray*}A-B & = & 5(x + 1)(x - 2) \\B & = & A - 5(x+1)(x-2) \\&...... \\& = & (x^2 + 4x + 12 - 5x + 10)P \\& = & (x^2 -x + 22)P\end{eqnarray*}
$ B = (x^2 - x + \mbox{[カキ]})P = (x^2 - x + 22)P$
ゴリゴリ解いてもそう大変ではありません。いま$a = 4$だから$B$
\begin{displaymath}B = x^3 + (a^2 + 5)x + a^2 - 6a + 30 = x^3 + (4^2 + 5)x + 4^2 - 6\cdot 4 + 30 = x^3 + 21x + 22 \end{displaymath}
です。
あとは組立除法でも普通の割り算でも良いです。さっき組立除法はやったので、今度は普通の割り算にしましょう。こうなります。
Bの割り算
これから$B = (x^2 - x + 22)P$が解ります。

(2) $Q = x - \mbox{[イ]}$とすると,$A$$Q$で割った余り$R$
\begin{displaymath}R = \mbox{[ク]}(a-1)^2 + 45 \end{displaymath}
となる。よって,どんな$a$についても余り$R$は正となり,$A$$Q$で割り切れない。

取り敢えず答えを出しましょう。
$A$$Q = x - 2$で割った余りは、$A$$x = 2$を代入した値になります。剰余定理ってやつですね。表記の関係上$f(x) = A = x^3 + 5x^2 + a^2x + a^2- 6a + 20$とおきます。
\begin{eqnarray*}f(2) & = & 2^3 + 5\cdot 2^2 + a^2\cdot 2 + a^2 -6a + 20 \\......2 - 6a + 20 \\& = & 3a^2 -6a + 48 \\& = & 3(a^2 - 2a) + 48\end{eqnarray*}
ここまで変形したら答えはもう解るので、マークシートを埋めて次の問題にいっても良いです。
答 [ク] = 3
まあ、もう少し出題者にお付き合いしてあげることにすると
\begin{eqnarray*}f(2) & = & 3\{(a - 1)^2 - 1\} + 48 \\& = & 3(a-1)^2 -3 + 48 \\& = & 3(a-1)^2 + 45\end{eqnarray*}
$ R = \mbox{[ク]}(a-1)^2 + 45 = 3(a-1)^2 + 45$
です。
さて、この問題の背景についてちょっと考えてみます。
いま$A$$Q$で割り切れないことが解りました。ということは当然、$B$$Q$では割り切れません。
したがって、$A-B$$P$$Q$を因子として持ちますが、$P$$A$$B$の共通因子となることはあっても、$Q$$A$$B$の共通因子になることはないのです。
う〜ん。だからそれが何なの?背景に興味が持てないので単純な割り算の問題でした。

せぎてつ伝言板
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最終更新日 : 2001年2月24日(土)
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