数学I・数学A 第1問 [2]

お馴染みの袋から玉を取り出す問題。赤玉が出たら即刻中止というところがちょっと変わってます。「レッドカードで一発退場」からの連想なんでしょうか。

[2] 赤玉3個,青玉2個,黄玉1個が入っている袋から玉を1個取り出し,色を確かめてから袋に戻す。このような試行を最大で3回までくり返す。ただし,赤玉を取り出したときは以後の試行を行なわない。
(1) 試行が1回または2回で終わる確率は $\frac{\mbox{[ セ ]}}{\mbox{[ ソ ]}}$である。

赤玉3個、青玉2個、黄玉1個が袋に入ってるそうです。こんな感じでしょうか。
袋のイメージ
この袋の中から玉を取り出してきます。
試行が1回で終わるのは、1回目に赤玉を取り出したときなので、その確率は
\begin{displaymath}\frac{3}{6} = \frac{1}{2} \end{displaymath}
です。
試行が2回で終わるのは、1回目に赤玉以外の玉を取り出して、2回目に赤玉を取り出したときなので、その確率は
\begin{eqnarray*}& & \mbox{(1回目に赤玉以外を取り出す確率)}\cdot\mbox{(2回目.....\\& = & \frac{1}{2}\cdot\frac{1}{2} \\& = & \frac{1}{4}\end{eqnarray*}
です。
したがって求める「試行が1回または2回で終わる確率」は
\begin{displaymath}\mbox{(試行が1回で終わる確率)} + \mbox{(試行が2回で終わる確率)} = \frac{1}{2} + \frac{1}{4} = \frac{3}{4} \end{displaymath}
です。
$\frac{\mbox{[ セ ]}}{\mbox{[ ソ ]}} = {\displaystyle \frac{3}{4}}$

(2) 試行が1回行なわれるごとに100円受け取るとする。受け取る金額の期待値は[ タチツ ]円である。

「赤玉以外を引くたびに100円プレゼント!」と安い商店街のオマケみたいになってきました。
ちょっとワケ知り顔の人なら「ふ〜ん期待値ねえ」と言っておもむろに
\begin{displaymath}\mbox{(試行が3回で終わる確率)} = 1 - \frac{3}{4} = \frac{1}{4} \end{displaymath}
\begin{displaymath}\mbox{(期待値)} = 100\cdot\frac{1}{2} + 200\cdot\frac{1}{4} + 300\cdot\frac{1}{4} = 50 + 50 + 75 = 175 \end{displaymath}
答 [ タチツ ] = 175
とやるところでしょう。
今の私はもうちょっと日本語書いても良い気分なので説明すると。
試行が1回で終わる確率と2回で終わる確率は(1)で求めてます。期待値を求めるためには、試行が3回で終わる確率を求めれば良いです。問題文中で「試行を最大で3回までくり返す」と限定してるので、試行が4回以上行なわれることはありません。
で、ここまで解れば
\begin{displaymath}\mbox{(試行が1回で終わる確率)} + \mbox{(試行が2回で終わる確率)} + \mbox{(試行が3回で終わる確率)} = 1 \end{displaymath}
も解りますね。
これで
\begin{eqnarray*}\mbox{(試行が3回で終わる確率)} & = & 1 - \{\mbox{(試行が1回.....} \\& = & 1 - \frac{3}{4} \\& = & \frac{1}{4}\end{eqnarray*}
が求まるので、求める期待値は
\begin{eqnarray*}& & 100\cdot\frac{1}{2} + 200\cdot\frac{1}{4} + 300\cdot\frac{1}{4} \\& = & 50 + 50 + 75 \\& = & 175\end{eqnarray*}
となります。
では次へ。

(3) 青玉がちょうど2回取り出される確率は $\frac{\mbox{[ テ ]}}{\mbox{[ ト ]}}$である。

(2)はもらえるお金の期待値という俗世間的な話題だったのに、今度は青玉がちょうど2回取り出される確率という純粋に学問的な話題です。
青玉がちょうど二回取り出されるのは
\begin{displaymath}\begin{array}{l}BBR \\BBY \\BYB \\YBB\end{array}\end{displaymath}
のいずれかであるのが解るかどうかがポイント。
これが解れば、求める確率は、それぞれの確率を足し合わせれば良いので
\begin{eqnarray*}\mbox{(青玉がちょうど2個取り出される確率)} & = & \mbox{(BBR..... = & \frac{1}{3}\cdot\frac{1}{3}\cdot 1 \\& = & \frac{1}{9}\end{eqnarray*}
となります。
$\frac{\mbox{[ テ ]}}{\mbox{[ ト ]}} = {\displaystyle \frac{1}{9}} $

(4) 黄玉が少なくとも1回取り出される確率は $\frac{\mbox{[ ナニ ]}}{\mbox{[ ヌネ ]}}$である。

私は「黄玉が1回も取り出されない確率」を求めて、その余事象の確率として「黄玉が少なくとも1回取り出される確率」を求めました。取り敢えず、この方針で解いてみましょう。
黄玉が1回も取り出されないのは
\begin{displaymath}\begin{array}{l}R \\BR \\BBR \\BBB\end{array}\end{displaymath}
です。それぞれの確率は
\begin{displaymath}\begin{array}{ll}R & \frac{3}{6} = \frac{1}{2} \\BR......\cdot\frac{2}{6}\cdot\frac{2}{6} = \frac{1}{27}\end{array}\end{displaymath}
なので
\begin{eqnarray*}\mbox{(黄玉が1回も取り出されない確率)} & = & \frac{1}{2} + \......\\& = & \frac{27 + 9 + 3 + 2}{54} \\& = & \frac{41}{54}\end{eqnarray*}
となります。したがって
\begin{eqnarray*}\mbox{(黄玉がすくなくとも1回取り出される確率)} & = & 1 - \mb......こ領} \\& = & 1 - \frac{41}{54} \\& = & \frac{13}{54}\end{eqnarray*}
です。
$\frac{\mbox{[ ナニ ]}}{\mbox{[ ヌネ ]}} = {\displaystyle \frac{13}{54}} $
受験生にはお馴染み「大学への数学」(東京出版)2001年3月号を見て知ったんですが、黄玉が少なくとも1回取り出される確率を直接求めることもできます。やってみましょう。
黄玉が初めて取り出されるのが何回目かで場合分けすると、黄玉が少なくとも1回取り出されるのは
\begin{displaymath}\begin{array}{ll}\mbox{1回目} & YXX \\\mbox{2回目} & BYX \\\mbox{3回目} & BBY \\\end{array}\end{displaymath}
のどれかになります。ここでXは何色が出ても構わないことを意味してます。そして、この確率は
\begin{displaymath}\begin{array}{lll}\mbox{1回目} & YXX & \frac{1}{6} \\ ......Y & \frac{2}{6}\cdot\frac{2}{6}\cdot\frac{1}{6}\end{array}\end{displaymath}
なので求める確率は
\begin{eqnarray*}\mbox{(黄玉が少なくとも1回取り出される確率)} & = & \frac{1}{......& \frac{1}{6}\cdot\frac{9 + 3 + 1}{9} \\& = & \frac{13}{54}\end{eqnarray*}
となって、前と同じ値が得られます。
「黄玉が少なくとも1回取り出される事象」を「初めて取り出されるのが何回目か」で場合分けするという着眼点が素晴らしいです。
私はこういう着眼ができなかったので(数学センスに溢れていないので)、簡単に解る余事象の方を用いました。計算の手間は対して変わらないので、この問題に関しては、どちらの解き方でも大差ないですね。

せぎてつ伝言板
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最終更新日 : 2001年6月17日(日)
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